衛生科職種の後期教育内容

前期教育が終わり衛生科に職種が決定した方は衛生科教育はどのようなことをするのだろうと不安に思っていることだと思います。

今回は衛生科になったら後期教育でどのようなことを学ぶのかを紹介しようと思います。

前半は座学中心で衛生の知識を身につける

前期教育では自衛官としての基本的な行動を学びました。

屋外での課業が多かったんじゃないでしょうか？衛生科後期教育ではまずはしっかりとした衛生知識を身につけます。

学ぶ内容は

• 疾病
• 基礎的な生理学
• 応急医療

などになります。

中でも衛生科の隊員と話していて多くの人が話をしてくれるのがフレイルチェストという怪我です。

肋骨の複数個所が骨折することによって起きる症状なのですが、かなりぐろい感じになります。

イメージとしては心臓が体の外に飛び出すような感じです。人によっては見たくないと思いますので、どんな感じなのかは「フレイルチェスト」とyoutubeで検索してもらえれば動画が出てくるので見てください。

後半は実技の反復練成

後半は座学で学んだ実践的な応急処置や、第一線救護などを反復練成します。

前半は屋内での座学が中心ですが、後半からはがんがん日差しを浴びます。

第一線救護

前期教育で戦闘訓練をやったことを覚えていると思いますが、それの衛生バージョンと思ってください。

「堆土の位置まで前へー」というやつですね。

戦闘訓練をやっていると先のほうで患者が発生します。それを衛生隊員が応急処置して後ろに待つ部隊に後送するというのが第一線救護です。

その際、救護員役、患者役、後送役にわかれます。

担架搬送

後送役は担架で患者を運びます。

距離によってはかついで運びます。

小銃で基本教練があったように担架にも基本教練があります。

「担え担架、立て担架、控え担架など」初めて知った時は笑ってしまいました。

救急法検定

部隊に入ると毎年救急法検定を受検し、合格しなければなりません。

衛生科がある部隊だとその検定官に衛生隊員がなります。

救急法検定の指導も衛生が担当することになるので、しっかりと学んでおきましょう。

総合訓練で行軍

自衛隊の訓練ではある一定以上の危険度があると救護員を訓練に参加させる必要性が出てきます。

後期教育を修了して普通科に配属されることが決定している普通科衛生隊員には残念な話ですが、かなりの量行軍を歩きます。

正直普通科ナンバー中隊の隊員よりも衛生科隊員の方が行軍をあるいているんじゃないだろうか？と思うほどです。

教育の最後には総合訓練として行軍を歩く機会があると思いますが、衛生として働くなら行軍はこれから先もずっと続きます。

覚悟しておいて下さい。

参考　行軍は終わってからが訓練の始まり

ＷＡＣ比率が高い

看護や衛生を希望する人は一般社会でも女性が多いですよね。もしかしたら女性の方が向いているのかも知れません。

適性があるというやつでしょうか？実際衛生科職種には女性がかなり多いです。

男性社会自衛隊の中でも比率で考えたら一番ＷＡＣが多い職種では無いでしょうか？具体的な数字はないのですが、もし知っている人がいれば教えてください。

関連　女性自衛官希望者が気になる質問をＷＡＣちゃんに聞いてみました。

第三師団衛生隊ＨＰ