元自にーさん(元自衛官)の自衛隊ブログ

新隊員、自衛隊や自衛官に興味がある人に自衛隊について色々と学んでもらえるようなブログを目指しています。

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入隊動機|なぜ自衛隊に入ったのか?

      2016/12/12

ぼくが自衛隊に入る動機について今回は語りたいと思います。

まずぼくがなんで自衛隊に入りたいと思ったのか、それはぼくがまだ幼稚園の頃に見た、角川映画の「戦国自衛隊」が強い影響でした。

そもそも「戦国自衛隊とは何か」簡単に説明すれば以下のようになります。

198X年日本海沿岸一帯で大規模な演習が展開されていた。

新潟県と富山県の県境には臨時補給基地が設けられ、21名の自衛隊隊員とトラック2台に装甲車にジープが二両、ヘリが一機、修理に訪れた戦車に、海上自衛隊の哨戒艇が集合しようとしていたが、突等に発生した時空の揺れに、空間の歪みに、臨時補給基地にいた自衛隊員達は戦国時代にタイムスリップしてしまう。

自分達のいる日本とは違う世界に放り出された自衛隊員は、はたして……

と、この映画がぼくが自衛隊に入隊するきっかけになったといっても過言ではありません。

でもこう改めて文章にすれば、どこか気恥しいような気がしますが、ぼくはあの映画を見て、どこか自衛隊に強いあこがれを抱いていました。

戦国時代にタイムスリップした自衛隊員達が戦国武将と侍と忍者と武田信玄と戦う映画で、子供心に興奮して見たものです。

でも最後に自衛隊員達が戦国の世の習わしで打ち取られてしまうと、子供心にどこか物悲しい想い出がありますが、千葉真一のあの演技や自衛隊の兵器が動き回り、戦うシーンなど、今も見たら興奮する映像の数々と、ぼくの心に強く焼き付いた自衛隊員の姿。

そんな影響もあってか、ぼくは軍事マニアとなり、米軍や自衛隊などの趣味に傾向し、サバイバルゲームや小説や読み物なども軍事関係に偏るなど、強い影響を与えてくれた作品。



それが「戦国自衛隊」でした。

でも大学生ともなると、現実の自衛隊とはどんなものかと、学ぶ機会が多くあり、世の中の自衛隊の風当たりなどを知る事が出来ました。

阪神大震災やPKO派遣など、世間の色々な自衛隊に対するイメージや雰囲気などを知っていき、ましてぼくの大学生時代は北朝鮮問題などが強く世間に撮りだたされている時期であり、どこか世間では……今となればどこか大袈裟かもしれませんが、北朝鮮との戦争の雰囲気が強く風潮され、また自衛隊のあり方などが真剣に撮りだたされていた時代でもありました。

そんな中で入隊する決意は大学の4回生を迎えるまではどこか曖昧であり、自分が将来自衛隊に入隊するとは、あの頃は卒業を迎えるまで考えたことはありませんでした。

卒業を迎えるまでの大学生時代……ぼくは、どの様な人間なのかを説明すれば、一言で言えば弱い人間でした。

今もその弱さは変わりありません。

常に評価に恐れ、常に結果に怯え、常に失敗を認めたくないと、自身の弱さをいまだに克服できずに、平行線のままに人生を歩んでいる、矮小な人間です。

でもその矮小さを真摯に受け止め、前向きに物事を考える事の出来る……まあ、完全とは言えませんが、時間を置いて、立ち止まる事なくに進む事を一応に知っています。

人間失敗で立ち止まってしまうことはあります。

それをどうやっても忘れることが出来ずに、ずっとその失敗を引っ張ってしまうと、後々に失敗を引きずってしまい、また同じミスをしてしまいます。

大学生の頃や高校生時代のぼくは、失敗をする事にどこか臆病な人間でした。

失敗に不安を覚える人間と、どこか前向きではないと、我ながらに呆れてしまう人間性ではありますが、あの頃のぼくは失敗を受け入れる事の出来ない人間でした。

そんな人間性をどうにかしたく、自衛隊に入隊しようと決意しました。

要は……こうやって文章にすれば、どこかありきたりで、よくある理由かもしれませんが、ぼくは強くなる為に自衛隊に入隊を希望したのです。

自衛隊に入隊したい人の動機によくあるのが、強くなりたいと、どこか少年漫画じみた事ではありますが、兎にも角にも弱い自分をどうにかしたいとの思いが、ぼくの入隊動機でもありました。

そんなよくある入隊動機と、もう一つにあったのが……これもどこか下世話な話ではありますが……公務員と言う肩書でしょうか。

公務員と言う響きと、給料が安定し、ボーナスや、お金が貯まりやすい環境であると知っていたぼくは、そんな下世話な部分にも魅かれていました……

なんかこう書けば、本当に下心だけで入隊したように思えて仕方がありませんね。

……兎にも角にも、ぼくは強い人間になりたいと、そんな思いで入隊を決意しました。
小さい頃に見た戦国自衛隊の主人公である千葉真一が演じる伊庭義明三等陸尉みたくに強くなりたいと、そんな思いもありました。

強さを求めていたと、こうやって書けば、どこか幼稚じみた感じではありますが、ぼくはとにもかくにも強い人間になりたいとの希望がありました。

学生時代……ぼくは文系であり、不良……今で言う所のDQNなどの標的になりやすかったです。

いや、なっていました。

金を強請り取られるなどや、陰湿なイジメの標的などはありませんでしたが、よくからかわれる等の陰湿さがありました。

クラスの隅で集まり、決まった人間同士でたむろをし、学生生活を陰鬱にさせるだけの不快の存在と、ぼくの中の不良のイメージはそんなものです。

この文章を読んでいる方で、不良であり、俺たちはそんなのじゃねぇーと、思う方がいるかもしれませんが、ぼくは不良と言うものが好きではありません。

ああ言った手合いは今も苦手であり、正直に言って嫌いな人種でもあります。

特にピアスや茶髪などを見ると、精神的に堪えがたいものがいまだにあります。

無論、大学生になればあんな手合いはいなくなると思いましたが、大学にも不良は存在し、自衛隊に入隊しても、不良と言う人種はいました。

自衛隊には不良も入隊すると、大学生時代のぼくにはその事を予測できなかったのでしょうか?

まさか自衛隊に不良が入隊するなんてと、なんでぼくは……考えもつかなかったのかと、あの頃の自分がどれだけ世間の仕組みを知っていなかったかが、今更ながらに情けなくて仕方がりません。

でも不良に負けたくないと、心根にはそんな思いがやはりあったのでしょうか?

ぼくの入隊動機の根幹には、どのような思いがあったのか?

今もそれを考えても解りません。

強くなりたかったのか?

それともただ単に自衛隊……軍隊か軍人になると言う、その憧れに酔っていたのか?

公務員としての社会的な地位が欲しく、お金を貯めたかったのかと、色々な想いがあったのが、今思い返しても良く解らないところがあります。

ただやはり本音としては強い人間になりたく、軍人になりたく、自衛隊員になりたいとの既望があったのは確かなのでしょう。

強い人間になりたい。

それは肉体的な面を含めて、精神的な面も同様に、ぼくはそんな強さを求めて自衛隊に入隊したのです。

だったらもっと別な仕事をと、考える方がいるかもしれませんが、ぼくには強さを得ることが自衛隊にあると、あの頃の青臭く、大学生なぼくにはそれしか見えていなかったのでしょう。

若さゆえの過ちとは良く言ったものです。

でも自衛隊員になった事や、あそこで過ごした5年間はかけがえのない5年間であった事は確かな事です。

少なくとも自衛隊員になれば、他で得る強さよりも、別のタフネスさを得ることが出来ると思います。

また色々な事を知る事などもありました。

前職がホストだった上官や、グアムでの海外演習や、災害派遣など、他では経験の出来ないそれらの事案など、ぼくの今の人間形成で大きく形作ってくれているものだと思っています。

あの頃の辛さをと考えたらと、時々辛い事があっても、そんな事を思い出せば、気持ちが和らぎ、一日の焦燥感や倦怠感も和らぎます。

50キロの行軍や、富士の山奥で野演習や、八甲田の雪山の辛さなども、あの頃の辛さに比べたらまだマシだと思えば、どんな失敗をした日でも、切り替えて翌日を迎える事が出来ます。

その度に想う事は、これが強さなんだと理解できる事でしょう。

昔にイジメられた人や何らかの心のしこりがある人が、一度リセットをしたく、また自分を見直したい人や見つめ直したいと思う気持ちがあるなら、自衛隊に入隊するのが良いのかもしれません。

無論、入隊すれば辛い事があります。

自分に打ちしがれることがあります。

でも自分の事を受け入れ、見つめ直す勇気があれば、それらも乗り越える事が出来ます。

自分を強くしたいと、自身の自立の道を目指したいと思う人は入隊をお勧めしますが、それに至るまでは容易ではありませんが、自分を知る事は強くなり事の一歩だと、ぼくからそう書かせていただきます。

@イバ

 - 体験談






Comment

  1. くっさい奴 より:

    はじめまして、くっさい奴(ツイ垢@kussaiyatu)といいます。

    ツイッターでRTが回ってきたのでブログを拝見させていただきました。

    私も元海自で、湾岸掃海部隊が派遣された年に入隊し、オウム事件の年に除隊しました。
    五年二任期満了退職です。

    この記事を読んで、『 頷ける 』ものがありました。
    私は中途採用だったので、元自衛官の同期が20人近く居ましたが。
    同期の中には、遠洋マグロ漁船の乗組員とか居ましたよ。

    自衛隊に入隊する動機は色々あると思いますが、志が高い人ほど、ギャップにより挫折するので
    『 志よりも現実を生きよ 』
    という、メッセージもあってもいいと思いますよ。
    (あくまでも、私見ですが。)

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